写真屋さんのコラム ― vol.2 2004年夏の総括「今年の夏は赤かった」

写真屋さんのオシゴト写真屋さんのコラム−今年の夏は赤かった
2004年夏の総括「今年の夏はかった」
そろそろ夏が終わりという季節になって来ました。そこで今年の夏の写真屋さんを振り返ってみようと思います。


○やっぱりキビシイ写真業界

みなさん、夏休みはどう過ごしましたか?アテネオリンピックがあった年なので、8月後半は寝不足の日々が続いた人もいると思います。そんな中、写真屋さんでバイトしていた僕ですが、やっぱり去年と比べても今年は売り上げがかんばしくありません。去年の時点で嘆いていたんですから、今年は生き残りがかかってくる年ではないでしょうか。


ある写真商品のチラシで「昨今の厳しい写真業界」というフレーズを見たとき、自分のお店だけじゃないんだ……と、みょうに納得したのを覚えています。写真屋さんだけじゃなくて、写真商品の会社も大変なのは変わりませんね。そもそも、カメラ業界も銀塩写真(フィルムを使ったカメラのこと)に力を入れなったと聞きます。逆にデジタルカメラにシフト変更をしているのでしょう。今では格安なもので1万円でデジカメが買えてしまうんですから、数年前とは比べ物にはなりません。



ほんの1年、2年前のネット版のニュースで、「銀塩カメラとデジタルカメラの売り上げはまだ銀塩写真を脅かすものではない」という趣旨のものを読んだ事があります。ですが、今ではデジタルカメラの天下。夏休みなのに、あまりフィルム本数が増えないのが証拠でしょう。



これからの課題はデジカメプリントをいかに写真としてプリントしてもらうか、にかかっています。デジカメの画像はパソコンに多く溜められていて、いわばそれは幻の埋蔵金。それが全て写真屋さんに持ってきてもらえば、写真屋さんはバンバンザイ。ですが、その多くの埋蔵金はパソコンで閲覧可能の状態です。これが最大のネックで、このデジタルデータになった画像は埋蔵金になるか、はたまた一銭の特にならない鉄くずか。これが今後の写真屋さん生き残りのカギとなってきます。



いま、そのパソコンに眠っている画像を簡単にプリントできるサービスといえば、「ネットプリント」ですね。僕はこの注文経路を重視していかないと駄目だと思っていますが……。他の写真屋さん関係者の方はどう思っているのでしょうか。



○今年の夏は赤かった

さて、暗い話題はこれくらいで、今回の表題でもある「赤い」というキーワード。今年の夏に持ち込まれた写真が劣化して赤っぽい写真が多かったということに由来しています。


今年の夏は最初から最後まで猛暑でした。もう、うだるような暑さで日中は外に出ることを控えるような生活。そんな暑さが影響してか、持ち込まれてくるフィルムからのプリントは劣化が見られ、赤いものが多かった。今年の夏の暑さを象徴しているようなものでした。



しかも、旅先で取ったものなどは暑い日差しの中、カメラ内のフィルムや撮り終わったフィルムが否応なしに暑い環境に晒されています。これが今回の赤い写真が多発した原因じゃないかと睨んでいます。


街の写真屋さんではそういう赤い写真など処理の場合、簡単な色補正をしてプリントします。全てにマゼンダを引いたり、逆にシアンをたしたり。これは結構経験がものを言う作業ですね。パソコン上では良かった色も、出てくると以外に悪いときも。その辺のコツを掴むとやりやすいですね。



ちなみにドラッグストアやスーパーで1本600円などでプリントしてくれるサービスがありますが、これは現像所にまとめて送られてまとめて処理されます。この処理のとき、機械の設定は「AUTO(オート)モード」になっていて、基本的な色の調整は機械まかせで、人間は色の補正をしないと聞きます。ただフィルムはスキャナーに通して、プリントするって感じですね。


反対に街の写真屋さんは機械の基本的な色補正のほかに、それを人が一コマずつパソコンで見て、必要があれば濃度や色をいじれる「ジャッジモード」になっています。だから、街の写真屋さんのほうが色がいいときもあると思いますよ。(この「オートモード」「ジャッジモード」はデジタル機でのことを想定して言っていて、プリンターの機種によって呼び方は違うと思います)







さて、これから写真業界はどうなっていくのでしょうか。出来れば売り上げが劇的に上がって時給が上がってほしいものです。こんな安い時給で働いている自分が不思議です。(笑)



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